はじめに
足の爪が分厚くなって靴に当たって痛い、見た目が気になると感じていませんか。
でも、自分で削るのは「ケガの心配」や「どうやって削ればいいのかわからない」と不安に思いますよね。実は、肥厚爪のセルフケアには正しい手順と道具選びがとっても大切です。
このコラムでは、安全に肥厚爪を削るための方法やおすすめの道具について、専門的な視点からわかりやすく解説します。初めての方でも安心して取り組める内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次
1.結論からお伝えします
2.肥厚爪とは?【原因と仕組みを解説】
3.自宅でできる肥厚爪の削り方【手順付き】
4.削ってはいけないケース【皮膚科・フットケア受診の目安】
5.専門家によるケアのすすめ
6.定期的なメンテナンスの重要性
7.よくある質問(FAQ形式)
8.まとめ
結論からお伝えします
このような場合であれば自分で削っても大丈夫です。
日常的なケアで軽度な厚みや出血、強い痛みがない場合は自身にて機械で削っても大丈夫です。ただし医師による治療が必要ないと判断された場合によります。
肥厚爪の予防的ケアでは機械があれば効率的に削れて、時間短縮に繋がります。
このような場合であればフットケア専門家に相談
3mm以上の厚みがある、爪切りが入らない、削り方が分からない、ヤスリで削る力が入らない等、自身ではケアができなければ専門家にご相談ください。
無理に削って出血したり、ガタガタになって引っ掛かるようになったり、肥厚が繰り返されたりと自身では限界がありますので、まずはご相談することからをお勧めします。
肥厚爪とは?【原因と仕組みを解説】
肥厚爪(ひこうそう)とは何か
肥厚爪とは爪が異常に厚くなる状態のことを言います。親指に見られることが多いです。
肥厚爪の原因
爪白癬(爪水虫)
カビの一種が感染して爪が厚くなるケースもあります。高齢者になると免疫が落ちて感染しやすく、年月を欠けてかなりの厚みがでてきます。
加齢
年齢とともに爪の代謝が落ち、厚くなりやすくなります。
靴の圧迫
サイズが合わない靴やハイヒールなどで爪に負担がかかると、肥厚しやすくなります。継続的な圧迫などの刺激で厚く硬い爪になることがあります。
深爪や外傷
爪の切り方やケガによって爪の成長が乱れることがあります。深爪にしてると爪の伸びる先がなくなり、伸びるかわりに厚みが出てしまうこともあります。
肥厚爪の見た目の特徴
爪の色は白っぽい・白い斑点・黄色・茶色・黒っぽい等、いろいろな見た目があり、色で判断できる部分があります。
特に足の親指に多く見られ、5mm以上の厚みがあるのが特徴的です。爪に見られるツヤがなくなり、くすんだ印象になります。
硬さは厚みにともない硬くなるので、爪切りでは切りにくくなります。厚みによっては爪切りが入らなくなります。
自宅でできる肥厚爪の削り方【手順付き】
使用する道具と特徴(爪切り/ニッパー/ヤスリ/電動やすり)
爪切り
標準的なてこ型爪切りの開口幅は1.4~3mmで厚みにしか対応してません。肥厚爪では薄くしてから爪切りを使用することになります。
ニッパー
ニッパーは刃が開く幅(7mm前後)が大きいのでかなりの厚みや様々な形にも対応ができて、使い勝手が良いです。肥厚爪だと5㎜以上のものはニッパー使用が前提になってきます。値段は1,000~4,000円以内で購入できます。
ヤスリ
ヤスリは普通の爪切り後に仕上げなどで使われますが、肥厚爪の場合は削る行為が望ましいので、ヤスリ使用でケアの効率が図れます。硬い爪の場合はニッパーよりヤスリでのケアが優先されます。肥厚爪用のヤスリはあまり見掛けないので、少し粗めの鉄ヤスリがお勧めになります。
電動やすり
電動は最効率で肥厚爪ケアに適している道具と言えます。普通のヤスリより労力を使わずスピーディーにケアができるので、繰り返してケアするには一台は持っておきたいところです。電動やすりの余りあるメリットに不随してデメリットも介在するので購入には敷居が高く感じるかもしれません。まずは値段です。安価なもので1,000~3,000円以内で購入できますが、すぐに故障します。モーターの回転する部分の接触部品の摩耗の劣化により故障は避けられません。そしてモーターが非力なので、効率を図ってるつもりがふたを開けたら、時間が掛かってしまっているなんてことも。では壊れずにパワーの強い電動ヤスリはどんなのってなりますと、15,000~40,000円と高価でメーカーも様々です。自身のケアでは電動ヤスリの購入は現実的ではないかもしれません。
削り方の手順
肥厚爪(ひこうづめ)を安全に削るには、正しい手順と道具選びがとても大切です。
事前準備
爪の状態を確認
痛みや出血がないかチェックする。
爪を柔らかくするために蒸しタオルか足浴にて10分程、浸けます。
必要な道具を用意
今回はニッパーと粗めの鉄ヤスリ
ケア後の保湿クリームと消毒用のアルコール
肥厚爪のケア
肥厚爪の厚みのある部分から、一番薄い部分まで均一になるような感じで、ヤスリは力は入れすぎず、往復させずに一方向に削っていきます。削る方向はヤスリを横向きにして、デコボコしている箇所を均していき、全体的に厚みを減らします。
削る際の注意点
・力を入れすぎないこと。均等な厚みにならずにガタガタになってしまいます。力み過ぎて、削る箇所を外して皮膚を傷つけてしまいます。
・厚みがなくなってるが更に削りすぎて、爪が薄くなり皮膚が露出しないように注意。厚みのある爪の色は黄色や白濁してるので、爪が薄くなるにつれて薄い白だったり、ピンク色に変わってきます。爪の色で判断して適正な厚みを維持していきます。
・削る際には削りカスが発生します。爪白癬の場合は削りカスにはカビ菌が含まれてますので、マスクを掛けるなどして吸い込まないようにしてください。
・削ると摩擦で熱が発生します。やけどの可能性もありますので、ゆっくり削るか、スプレーで水を吹きかけると熱を抑えられ、削りカスも飛散しにくくなります。
・ケアは数日に分けてまめに削ること。厚みによりますが、一回ではかなりの労力がいりますので、週一回などに分けて行うと良いと思います。
削った後のアフターケア(クリームなど)
爪の周囲の皮膚(甘皮まわり)に保湿剤を塗る。爪そのものは角質でできていて保湿剤を吸収しにくいため、爪の根元や周囲の皮膚に塗ることが効果的です。削った直後の爪はデリケートなので、強くこすらず優しく塗布してください。

削ってはいけないケース【皮膚科・フットケア受診の目安】
痛み・出血がある場合
内出血や炎症や化膿があるときに削ると悪化する可能性があります。まずは皮膚科へ受診し、お薬で完治させることが最優先になります。
爪水虫が疑われる場合(再発の可能性があるため医師の診断をおすすめ)
爪が白く濁っていたり、ボロボロと崩れるような状態で削ると白癬菌が広がるリスクがあるため、この場合も皮膚科で診断してください。医師の判断で爪白癬と診断され、お薬が処方されたら、薬の治療とフットケアの併用でキレイな爪になりやすくなります。
糖尿病などで足のケアに注意が必要な方
小さな傷でも感染や壊疽のリスクが高いため、自己処理は避けるべきです。清潔を保つための足浴やマッサージなどは効果的ですが、爪切りや爪を削る行為は傷つけてしまう恐れがあるのでフットケア外来がお勧めです。
専門家によるケアのすすめ
フットケア専門店88Realizerの対応方法
ここ数年、皮膚科での爪切りは断られるケースが増加しているのが現状です。その背景としては爪ケアに時間を割くことができない。皮膚科では爪切りは医療行為ではないので、保険診療扱いとなりません。自費での爪切りの料金とそれに対する時間が見合わない、それと受診者の増加が原因です。30分で8人を診ないといけない現状で、肥厚爪のケアだけで15~20分は割くとなると、爪切り自体をお断りしないといけなくなってしまってます。
一部の病院では、患者のセルフケア自立を促すために「初回評価→セルフケア指導→総合評価」の3回で完結するプログラムを導入し、受診回数を減らしつつ効果的なケアを提供する工夫がされています。こういったプログラムに基づいての受診でも『セルフケア指導』を受けてもご自身でケアするはなかなか難しいです。
弊社ではこのセルフケアのお手伝いを致します。現実問題、爪白癬と診断され、セルフケアとしてご自身で削るとしても、道具も持ってない、削り方も自信ない、力がない、このような場面に直面します。このような場合でも安心して、専門家にお任せできる専門店があることを知っていただければと思います。
爪の程度でご自身では判断がつかない場合はカウンセリングも承っていますので、お気軽にご相談ください。弊社は医療機関ではないので、爪白癬などの診断はできませんが、可能性がある場合は皮膚科への受診をお勧めしてます。
肥厚爪のケアは皮膚科の受診後から行うと、お薬の併用でとても効果的になります。肥厚爪の厚みで液体の薬もしくはクリーム状の薬は患部に浸透しにくいものです。まずは肥厚爪を削って爪自体を薄くして、不要部分を減らしていきます。こうすることで患部に薬が浸透しやすくなり、同時に汚れが溜まりにくくなるので不衛生な状態になることを予防します。3~10mmほどの肥厚だったのであれば、本来の爪の厚みになったところで、靴の圧迫感もなくなり、靴下は引っ掛かりにくくなります。
弊社のトラブル爪ケアでは足浴で洗足し、お湯で爪を柔らかくしてから、爪を削っていきます。衛生状態を良くする、血行促進でリンパを流し、キレイな爪を生えやすくするケアになります。

定期的なメンテナンスの重要性
爪の定期的なメンテナンスは、見た目の美しさだけでなく、健康維持やトラブル予防にも直結する大切な習慣です。爪も伸び具合は個人差がありますが、弊社のケアはだいたい月一回のケアが必要になってきます。月一回でもやるのとやらないのとでは大きな差がでてきます。それほど定期的なケアは重要となってきます。
感染症の予防
爪の間に汚れや菌がたまりやすく、放置すると爪白癬(爪水虫)や細菌感染の原因に。
巻き爪・陥入爪の予防
爪の切り方や形を整えることで、皮膚に食い込むのを防げます。
乾燥・割れ・二枚爪の防止
保湿やバッフィングで爪の水分と油分のバランスを保ち、割れにくくなります。
血行促進と成長サポート
甘皮ケアやマッサージで爪母(爪を作る部分)への血流が良くなり、健康な爪が育ちやすくなります。
上記は一般的な健康の爪のメンテナンスになりますが、肥厚爪はこれとは更に専門的なメンテナンスが必要になってきます。
ヤスリでの定期的なケア
厚みは増してきますので、削って抑えます。
爪白癬でしたら、足浴などで衛生状態を良好に保つ。
入浴後のキレイな状態での薬の塗布
不衛生の状態で薬を塗っても、雑菌があれば薬の効果は半減してしまいます。湿気も大敵なので指の間も含めて、しっかりとタオルで拭くこと。
定期的なメンテナンスはキレイな爪を取り戻す近道と言えます。自身ではキレイになったと油断して、ケアを怠ってしまい悪化したなんてことはよく聞きます。普段からの定期的なケアでまず爪を観察し、その変化に気付くことがとても重要です。セルフケアでも専門店でも継続することが大事です。そして本来の爪を取り戻した時こそ、爪への意識が高まり、再発させないと頑張れるようになります。
よくある質問(FAQ形式)
肥厚爪は自然に治る?
自然に治ることはありません。むしろ厚みが一方的に増すことになります。その変化に気付いたら、すぐに対応を講じることが先決になります。
ヤスリは長持ちする?
鉄製のヤスリなどはとても長持ちします。ガラス製は耐久性は低く、目が細かいので肥厚爪を削るにはあまり向いてません。爪切りに付いてるヤスリは目が細かいので、普通の爪の仕上げ用なので肥厚爪はあまり削れません。
削りにくいのはなぜ?
硬さがあるのと特殊な形で削る箇所に狙いが定まらないからです。慣れてないと厚みの部分が分からなかったり、力の加減が定まらす、リズムよく削れないからです。
毎回削っても厚くなるのはなぜ?
肥厚爪の原因を解決しないと厚みのは繰り返してしまいます。
加齢
年齢とともに爪の代謝が落ち、乾燥や血流の低下により厚くなりやすくなります。
外部からの刺激や圧迫
きつい靴やヒール、スポーツなどで爪に繰り返し圧力がかかると、爪が防御反応として厚くなります。
深爪や間違った爪の切り方
深爪を繰り返すと爪の下の皮膚が盛り上がり、爪の成長が妨げられて厚くなることがあります。
外傷
爪をぶつけたり、重い物を落としたりすると、爪の根元がダメージを受けて厚くなることがあります。
爪水虫(爪白癬)
白癬菌というカビが爪に感染すると、爪が白く濁り、厚く変形します。高齢者に圧倒的に多い肥厚爪の原因です。薬を毎日塗っても1~2年は掛かるので、しっかりとケアをしないと、厚みは繰り返します。
削る頻度はどれくらい?
厚みによりますが、セルフケアだと週一回位を目安に削っていき、薄くなってきたら月二回の頻度で厚みが落ち着いたら月一回で大丈夫です。
弊社のケアでしたら、月一回の頻度をお勧めしています。専門のネイルマシンで削るので一回でも肥厚爪はかなり薄くなり、爪周りの角質を除去して爪が肥厚しにくくしていきます。月一回程度でもキレイになっていきます。
まとめ
削る際の注意点と削ってはいけないケース
爪が変色・変形している場合
黄ばみ・黒ずみ・白濁などがあるときは、爪水虫(白癬)や内出血の可能性があります。削ることで症状が悪化することも。
痛みや腫れ、熱感がある場合
炎症や感染症のサイン。無理に削ると細菌が広がるリスクがあります。
爪が極端に厚く、硬くなっている場合
肥厚爪が進行していると、家庭用のやすりでは対応できず、削ることで割れたり剥がれたりする危険があります。
爪がもろく、崩れやすい状態のとき
爪がボロボロと崩れるような状態は、栄養不足や疾患の可能性も。削るとさらにダメージを与えることに。
糖尿病や血流障害がある方
小さな傷でも感染や壊疽のリスクが高いため、自己処理は避け、医療機関でのケアが推奨されます
必要に応じて専門家へ相談
少しでも不安がある場合は、皮膚科やフットケア専門店での診察・ケアをおすすめします。誰しも、ご自身では判断がつかなかったり、ケアに自信がないのは当然です。まずはお気軽にカウンセリングや電話での相談から、始めてみてください。